日本郵船および同社グループのMTI、京浜ドック、日本海洋科学は、国土交通省が実施する「操船支援機能と遠隔からの操船等を活用した船舶の実証事業」の実施者に選定された。
2025年までの自動運航船の実用化に向けて、日本で初めての実証事業が本格的に開始される。同社および同社グループのMTI、日本海洋科学は、国土交通省が推進する海事生産革命(i-Shipping)における支援事業「船舶の衝突リスク判断と自律操船に関する研究」を始め、船舶の効率・安全運航並びに労働負荷低減を目指し、先進技術を利用した船舶の自動化の研究開発に取り組んでいる。その中の「有人遠隔操船システム」の研究開発においては、社会実装に向けた実証段階を迎え、今回、国土交通省の実証事業と歩調を合わせることになった。
実証事業では、これまで同社グループが航海計器メーカー他と共同研究を進めてきた乗組員支援のための「有人遠隔操船システム」の実現を目指す。「有人遠隔操船システム」とは、コンピューターが周囲の情報を収集・統合・分析して行動計画を作成し、遠隔地もしくは本船上の操船者による承認の下、その行動計画を実行に移すシステム。今年度は内航船およびタグボートでデータ収集とシステム開発を行い、2019年後半にはタグボートにおいて同システムの実証実験の実施を予定している。