DHLグローバルフォワーディング、北海道のエゾヒグマを英国に移送

DHLグローバルフォワーディングは、北海道に生息する絶滅危惧種のエゾヒグマ4頭を英国ヨークシャー野生動物公園に移送した。

別名ハイイログマとしても知られる絶滅危惧種のエゾヒグマは、日本に1万頭生息していると報告されており、生息地の損失、違法な狩猟や捕獲、体の部位や皮を求める密猟の脅威を受けやすいことから、IUCN絶滅危惧種レッドリストに記載されている。

エゾヒグマは1頭あたりの体重が最大で550キロにもなり、生息地である日本北部や韓国の気候に可能な限り近い温度を保つことが要求される。そのため、エゾヒグマが旅路を快適に過ごせるよう、飛行機の機体に収容可能な木箱が1頭ごとに用意された。

特別な温度制御下で10°Cに冷やされたトラックで新千歳空港まで移動したのち、新千歳空港から羽田空港へ空輸され、羽田空港でロンドンのヒースロー空港行きの乗り継ぎ便に搭乗。獣医師1名と動物ハンドラー1名が同行した。

エゾヒグマは、年齢が17歳から27歳で、ヨークシャー野生動物公園のエキスパート・ハンドラーによるケアのもとで、余生を過ごす。同公園は絶滅危惧種の保護における世界的なリーダーで、ホッキョクグマの世界最大級の保全プロジェクトを実施している。同公園とその基金は、絶滅寸前のロシアのアムールヒョウや東アフリカのクロサイから、マダガスカルのキツネザルに至るまで、世界中の保全・保護プロジェクトを支援している。