日野自動車、日本燃焼学会技術賞を受賞

日野自動車はこのほど、中型ディーゼル車用の排出ガス後処理システムの開発で一般社団法人日本燃焼学会主催の「平成29年度日本燃焼学会表彰」の「技術賞」を受賞した。同賞は「燃焼応用技術の研究・開発に顕著な功績をあげた個人またはグループ」に対する表彰で、同社は「ディーゼル燃料を還元剤としたNOx後処理技術の開発」が評価されての受賞となった。

「ディーゼル燃料を還元剤としたNOx後処理技術(DPR-Ⅱ)」は、ディーゼル車用の燃料である軽油を用いてNOxを低減し、PMはフィルターによって捕集することでNOxとPMを同時に低減できる。

今回のシステムは、2010年に発売した「新DPR」に精密な触媒燃焼制御を加えることでNOx低減性能を大幅に進化させた排出ガス後処理システムで、2017年4月に発売した平成28年排出ガス規制適合の新型「日野レンジャー」に搭載されている。また「DPR-Ⅱ」は、尿素水を使用しないため、尿素水補給の手間がないほか、尿素水タンクが不要なため架装に対する制約も少ない。