セイノーは10月18日、インドネシア現地法人のSIL社が同国内での冷凍食品の輸送を10月下旬から開始することを発表した。セイノー輸送グループでコールドチェーンの輸送を手掛ける関東運輸(群馬県前橋市)の持つ冷凍冷蔵輸送のノウハウを使い、セイノーホールディングスのオープンイノベーション推進室が現地指導面のサポートを行う形で、昨年7月から準備し、その間に現地事情に合わせた専用車の共同開発を行ってきた。
今年9月13日からテスト輸送を開始し、10月下旬の本番稼働に向けた運用を進める。インドネシアでは経済発展に伴い、食品分野での保冷輸送の需要も増加しているが、日本では一般的な出入荷口の開口部と車両の隙間を密閉するドックシェルター等を備えたコールドチェーン向けのインフラは、まだ一般的ではない。そこでセイノーが同国のサリムグループと連携して既存施設にも適合できる保冷車の開発と、関東運輸の持つ保冷輸送のノウハウを現地向けに見直し、SIL社が保冷車の運用を行うことで、冷凍食品の輸送が実現した。
当初は6台でサリムグループの食品工場から同グループの冷凍食品を、大消費地のジャカルタとその周辺地区の冷凍保管施設まで片道約100キロの輸送を行い、年内までに20台の運用体制に拡大する計画