日本郵船が運航するばら積み船「フロンティアスカイ」は1月30日、ロッテルダム港でバイオ燃料を補油し、欧州域内で同燃料を使用した試験航行を実施した。
バイオ燃料とは、再生可能な生物由来の有機性資源(バイオマス)を原料に、発酵、搾油、熱分解などによって作られた燃料。燃焼時に二酸化炭素を排出するものの、原料作物の成長過程において二酸化炭素を吸収しているため、その排出量はゼロとカウントされ、石油燃料の代替物として世界中で注目されている。さらに、硫黄酸化物の排出が極めて少なく、2020年から強化される船舶燃料油の硫黄分濃度規制にも十分対応することができる。
今回の補油ではブロックチェーン技術が試験的に用いられた。同技術の活用により、舶用燃料のトレーサビリティー(安全性を確保するため、加工・製造・流通などの過程を明確にすること)の強化や、燃料供給におけるサプライチェーン全体の品質管理向上が期待できる。