日立物流はこのほど、物流連主催の第19回物流環境大賞で、「精密機器輸送のモーダルシフト拡大による環境負荷低減の推進」が評価され、「物流環境負荷軽減技術開発賞」を受賞した。物流環境大賞は、物流部門における環境保全の推進や環境意識の高揚等を図り、物流の健全な発展に貢献した団体・企業または個人が表彰される。
今回受賞した同社の取り組みは、東海地方から北海道・東北6県・九州4県への「精密機器(金融端末)」の輸送および北陸地方から中国地方への「精密機器(半導体製造装置)」の輸送についてトラック輸送から鉄道コンテナ輸送へのモーダルシフトを実現したもの。
特に、「金融端末」の鉄道コンテナ輸送を実現するにあたっては、同社テクニカルセンタにおいて実製品を用いた綿密な振動試験を行い、製品をコンテナ内で固定するための専用パレットを開発するとともに、長期にわたる鉄道試験輸送等によって、「精密機器」の鉄道コンテナでの輸送を実現。これらの取り組みによりCO₂排出量を32.0トン(トラック輸送比-77.4%)削減した。
今回の受賞は、今まで敬遠されがちであった「精密機器」を対象にしたモーダルシフトの取り組みが物流分野において、環境負荷軽減に資する先駆的な技術開発であると評価された。